教養としての平成お笑い史/ラリー遠田

 

教養としての平成お笑い史 (ディスカヴァー携書)
 

 

 ”教養としての”のくだりは、???って感じですが、平成のお笑い界をエポックメーキング的な事件で辿るといった趣旨の本です。

 

 大物でいうと、明石家さんまビートたけしタモリといった御三家から、最近ではサンドイッチマンやピコ太郎なんかも取り上げられます。

 

 「事件」といっても、ビートたけしのバイク事故や島田紳助暴力団幹部との交際が明るみに出ての引退など、文字通りの「事件」もありますが、『笑っていいとも!』の終了や、又吉直樹芥川賞受賞、『PPAP』の世界的なヒットといったように、お笑い界のエポックメーキング的な出来事という意味での「事件」も含まれます。

 

 さんまの離婚やたけしの事故も平成だったんだなぁ、というのが正直な感想ですが、かなり遠い印象を受けますが、当時としてはかなりインパクトのある出来事だったような気がします。

 

 ただ、お笑いという意味で印象的だったのはやっぱり『いいとも』の終了で、それと前後して『とんねるずのみなさんのおかげでした』や『めちゃイケ』の終了もあって、一時代の終焉を強く感じさせたモノだったと記憶しています。

 

 最近では、雨上がり決死隊宮迫博之をはじめとする吉本興業の芸人が暴力団関係の”営業”を事務所を通さずに受けて謹慎といった事態がありましたが、それ以前に島田紳助が引退に追い込まれたなど、お笑い界でもコンプライアンスが厳しくなっているようですが、ちょっと前にはなりますが、「それがなんやねん!?」と言わんばかりに、生放送で局部をさらけ出した笑福亭鶴瓶の、世間的なイメージとは異なる”毒”の部分のエピソードの紹介に痛快さを覚えるのはワタクシだけでしょうか…