世界のニュースを日本人は何も知らない/谷本真由美

 

 

 国連職員を経験された方が書かれた報道のグローバルスタンダードと日本での報道の違いに関する本です。

 

 日本では芸能人の不倫やらあおり運転がどうのこうのとか、近所の迷惑ババアがどうのこうのといったことを延々とやっていますが、アメリカやヨーロッパではそういうどうでもいいニュースは報道されないということで、やっぱりテレビ局も視聴者が見たいモノを放送しなければ見てもらえなくなるということで、遠回しに日本人の民度の程度を皮肉られているように感じます。

 

 確かに、以前イスラエルアメリカ大使館をエルサレムに移した時に、これはエラいことになると思ったのですが、日本のメディアのあまりの扱いの薄さにちょっとビックリしたのを思い出します。

 

 まあ、最近では何かと政権へのすり寄りばかりが目について、報道の正義もクソもあったモンじゃなくて哀しくなりますが、それってやっぱりメディアも国民の程度に見合ったモノにしかならないということですよね!?

 

 そういう見たいモノを見るという姿勢が国際情勢をビミョーに見誤ることにつながりかねないということは、BrExitで離脱を予測できなかったことや、アメリカでトランプ大統領が誕生したことに顕著に現れており、そういうミスリードがいつか取り返しのつかない判断ミスにつながることが恐ろしくてなりません。

 

 未だに海に隔てられてというところから、アメリカの傘の下に入ってぬくぬくしたところから、抜け出す気もないんでしょうね…