10年後の仕事図鑑/堀江貴文、落合陽一

 

10年後の仕事図鑑

10年後の仕事図鑑

 

 

 『精神科医が教えるストレスフリー超大全』で紹介された参考図書で、「「人工知能に仕事を奪われる心配」を乗り越える」というセクションで紹介されているモノを手に取ってみました。

 

 先日、似たような趣旨の『10年後に食える仕事食えない仕事 AI、ロボット化で変わる職のカタチ』を紹介しましたが、アチラほどカッチリとフレームワークにあてはめて分析した体系的なモノと言うワケではなく、堀江さんや落合さんの”考え方”からすると、こんな仕事がなくなって、こんな仕事がもてはやされるじゃないかな…といった感じの内容で、”10年後”とタイトルでは銘打たれていますが、最初の方で落合さんが、いつどうこう言うワケではなく、とおっしゃられていることもあり、渡邉さんの著書と比べると、AIに代替される仕事をかなり広範にとらえられている印象です。

 

 ということで、ルーティンワーク的なモノはモチロン、渡邉さんが人間的な判断の要素が強いということで除外されていた、士業の多くも代替される仕事とされています。

 

 まあ、それ自体に目くじらを立てるというよりも、落合さんがこの本で、「普通」の変遷について再三言及されており、インターネットやスマホの普及で我々の「普通」がここ10年余りで激変したように、それ以上のインパクトを持ってAIが我々の「普通」をかえてしまいかねないということをキモに銘じた方がよさそうです。

 

 堀江さんのおっしゃられることは、ここ数年の著書とほぼ被っているんで、個人的にはこの本での内容は刺さらなかったのですが、一つだけ印象的だったのが、AIというと触れられることの多いベーシックインカムのことなんですが、日本企業が使えない中高年を囲うために必要もない仕事を作っていることからすれば、ベーシックインカムを導入することの方が、ずっと社会的な意義が大きいとおっしゃっていたのは、かなりナットクでした。

 

 ということで、AIの普及が就業の概念を根底が覆す蓋然性もあるということで、何か仕事を楽しくするヒントを得るためにも、一読されてみては如何でしょうか!?