勝ち続ける力/森繁和

 

勝ち続ける力

勝ち続ける力

  • 作者:森繁和
  • 発売日: 2012/10/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 昨日まで落合監督の著書を紹介してきたのですが、今日は落合監督の右腕として中日ドラゴンズの黄金時代を支えた、元ヘッドコーチの森さんの著書です。

 

 落合GMの下での、ご自身の監督としてのキャリアは、残念ながら目覚ましいモノとはならなかったのですが、落合監督の下で、特にピッチングスタッフのマネジメントを任されていた森さんは、落合ドラゴンズには欠かせない存在だったようです。

 

 現役時代、西武ドラゴンズでプレーされていて、引退後西武でコーチをされていた森さんは、”球界の寝業師”の異名を取られて、西武ドラゴンズ、ダイエーホークスのお右近時代の礎を築かれた根本さんの下で、チームの組織についてのノウハウを叩きこまれたということで、落合ドラゴンズでも森さんの、如何にしてチームを機能させるかというスキルがあってこそだったのかも知れません。

 

 西武ドラゴンズでのコーチとしてのキャリアの最初期に根本さんから、とにかく選手をよく見ておけということを教えられたということで、最初のうちはただ見ているだけだったのが、「見ている」ということを選手が意識してくれることで、選手との信頼関係を醸成していくようになったということです。

 

 そういう選手との信頼関係という点は落合監督と共通する部分でしょうし、そういうところがあるからこそ、落合監督との深い信頼関係があったんだと思われます。

 

 選手とは距離を置く落合監督に対して、森さんは選手と飲みに行ったりすることもあったようで、そういうコミュニケーションを通じた情報も、落合監督と共有されていたということで、かなり重宝されていたことでしょう。

 

 名監督には、こういう名参謀が付き物ではあるのだと思いますが、落合監督と森さんはNLBの歴史に残るコンビと言えるのかも知れません。