『韓国人による○韓論』シリーズで、韓国人の「反日」論を展開されることで知られる”元”韓国人のシンシアリーさんですが、この本は『なぜ日本の「ご飯」は美味しいのか』『人を楽にしてくれる国・日本』などに続く、日韓の比較文化論的な内容となっています。
シンシアリーさんは日本に移住されて3年になるということなのですが、神社を参拝された際に、お参りをされて「ありがとう」と唱えられたのですが、何か物足りない思いがしたということで、日本の「行間」を読む文化について思いをいたされることになったということで、さらには発展して、日韓の宗教観に関する比較論にまで発展していきます。
日本の神道は、日本人のほとんどが何らかの形でその教義に沿った行動をしているにも関わらず、信者です、と宣言する人はほとんどいないという、外国人からするとかなり不思議に見えるようなのですが、実は韓国人にとっての儒教も同様の位置づけがなされるということです。
ただ、シンシアリーさんによると現在の韓国では儒教的な美質と言うのはかなり形骸化してしまっているということで、「行間」を重んじる日本人の美質とかなり行動面の美質と言う意味で差がついてしまっているとおっしゃいます。
現在、韓国ではキリスト教を進行されている人が多いということなのですが、そのキリスト教も本来の教義からはかなり離れてしまって、土着化した結果、功利的な色合いが強くなってしまっていると指摘されています。
まあ、日本の仏教にもそういう側面があるので、日本での宗教のあり方についてかなり買いかぶられているところはあるなぁ、と感じる部分もあるのですが、天皇家を中心とした日本的な神道のあり方というのは、日本人の美質の重要な要素であるのは確かなことですし、そういうところが評価されているというのはうれしいところですね!?