元参議院議員で、現在はグローバル・リーダーの育成に携わっておられる田村さんによる、”グローバルのススメ”です。
この本は2012年に出版された本で、当時日本からの海外への留学の減少が顕著になってきたということと、”失われた数十年”ということで、日本のマーケットのシュリンクが止まらない状況で、若手の人材にどんどん海外に飛び出して、エキサイティングな世界を体験しようとススメられています。
特にアメリカのトップ大学に留学することで、将来のグローバル・リーダーとの丁々発止のやり取りを経て、リーダーシップを身に付けるとともに、そういう人たちとのネットワーク形成が一生の財産になることを強調されています。
とは言っても、この本でも実例を出されている方々というのは、おそらくかなり能力自体が相当高い方々でしょうし、かかるおカネというのも年間数百万ということで、ハンパないということで、多少興味はあってもしり込みをする人が大半だと思われますが、そういうダメな理由を並べる人には、世界に飛び出すことを勧めない、と切り捨てられます。
ご自身も、本来奨学金がない大学に直談判して出させたということもあり、そういう交渉ができるようにならないと生き抜いていけないということみたいで、おそらくこの本を見て興味を抱いた人も99.9%の人たちは実行には移せないんだと思われます。
個人的には最早50歳代に突入して、こういうことは現実的ではなくなってしまっていますが、ワタクシが学生の頃にこの本を読んでたら、ヤバかったかも知れません。
今に日本においては、そういうワケのわからない野心を抱く若年層が増えるような教育が先決なのかも知れません。