脱・呪縛/鎌田實

 

脱・呪縛 (世界をカエル)

脱・呪縛 (世界をカエル)

  • 作者:鎌田實
  • 発売日: 2018/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 昨日、一昨日に引き続き鎌田先生の本なのですが、今日は10代の人に向けて語られる「自由に生きる方法」です。

 

 一応、この本は冒頭に「※大人はご遠慮ください。」と書かれているのですが、「(十代のおさらいをしたい人なら、大歓迎です)」と書かれているので、読み進めましたが、十代の子を持つ親も一読しておいた方がいいかもしれません。

 

 タイトルが『脱・呪縛』となっているのですが、どうしても十代というと、親だったり先生だったりと、自分が思ったようなことをしようと思ったときに障害となる「呪縛」があると思いますし、多くの場合は言ったとおりにしておいた方がメンドクさくなくていいのかも知れませんが、自分の人生を左右するようなことで思ったようにさせてくれないのであれば、断固として自分の意志を貫くべき場面が出てくるかもしれません。

 

 そんな時のために、いざとなったらあらゆる呪縛から逃れる方法があるんだということをアタマに置いておいた方がいいということで、鎌田先生はこの本を書かれたのかも知れません。

 

 確かに、呪縛を逃れたことにより、自分一人で生きて行かなくてはいけなくなるようなことになるのかも知れませんが、それと引き換えにしてもどうしてもそちらを選びたいということがあるかも知れないので、そういう場合にその道を無いものとしないでほしいということなのかも知れません。

 

 そういう風に意外と、自分で自分の道を閉ざしてしまっていることが少なくないということで、人生を左右するような選択をする時は、他人の目を気にするのではなく自分自身にとことんまで問いかけた上で結論を出した方が後悔が少なくなるのかも知れません。

 

 また子を持つ親としてこの本を読むと、知らず知らずのうちに自分の何気ない発言が子の可能性を縛ってしまっているのではないかとこの本を読んで思いますが、まあ、こうなってくれたらなぁ、という想いはありながらも、できるだけそれが足枷にならないようにしないとなぁ、と感じさせられた次第でした。