子育てがプラスを生む「逆転」仕事術/小室淑恵

 

 

 先日紹介した乙武洋匡さんの『社会不満足』での対談が印象的だったので、早速小室さんの”子育て”本を手に取ってみました。

 

 この本は2014年に出版されたモノで、その後安倍政権での”1億総活躍”のキャンペーンの成果もあってか、出産後も仕事を続ける女性が過半数になったということですが、やはりどうしても女性の負荷が高くなってしまいがちだということで、小室さんがご自身がお二人のお子さんを育てながらも、自身が立ち上げた会社も大きく育てたご経験を踏まえて、子育てとキャリアアップを両立するような方法論を紹介されます。

 

 小室さん自身がそういう方向性を指向されたのは、アメリカに留学している当初、ベビーシッターのアルバイトをしていた先のお母さんが産休直後に昇進したことを目の当たりにしたのがキッカケだったようで、その当時、多くの女性が出産を期に退職していくのが”常識”と思っていた小室さんに取って大きな衝撃だったようです。

 

 会社においても家庭においても、できるだけ迷惑をかけまいとして色んなモノを抱え込んで、テンパってしまう女性が多いようですが、子育てとキャリアを両立するためには、できるだけ自分の状況を周りから見えるようにして、積極的に巻き込んでいくのがコツのようです。

 

 会社においては、できることとできないことをハッキリさせて、できないことは早めに支援を依頼する方が、却って周りもやりやすいようですし、代わりにできることはキッチリとこなすことで、周囲の信頼をキープすることが重要なようです。

 

 家庭においてはできるだけ早くからダンナさんを子育てに巻き込むことが重要なようで、子育てやその他の家事をダンナさんにとっての”自分事”にすることが必須であるということで、出産直後と奥さんの職場への復帰直後の2回、2週間程度の短期でもいいので育休を取ってもらうのがよいという、かなり実質的なアドバイスもされています。

 

 ワタクシ自身、第一子が誕生した頃は、まだまだ出産後の奥さんの退職が大勢だった頃なので、結局あまり子育てにタッチしないままだったのを、未だに思い出したようにグチられますが、最近は職場の若手もフレックスタイムを利用して、保育園の送り迎えをしていたりと、積極的に子育てに参加しているのを見ると、自分もそうすればよかったなぁ、と後悔の念が浮かびます。

 

 やはり子育てというのは夫婦共同での”自己実現”とも言えることかもしれないので、ウマく協働していくべきなんでしょうね!?