図解版 なぜ、占い師は信用されるのか?/石井裕之

 

 

 2000年代の自己啓発本ブームの頃、この本の著者である石井さんはカリスマ的な人気を誇っておられたと記憶しているのですが、どうやら2014年には自己啓発の分野からは引退されているんですね!?

 

 この本は石井さんのウリの分野の1つであったコールドリーディングの手法について紹介された本の図解版にあたるムックだということです。

 

 石井さんのコールドリーディングについての著書はこのブログでもかなり以前に紹介しているのですが、『あるニセ占い師の告白』など、結構いかがわしいものなんだけど…というスタンスで紹介されたモノが多く、この本でもアオリ文句に、”「悪用するな!」とは言いません!”とおっしゃっておられて、どっちかというとアヤシさもウリのウチだと考えておられたようです。

 

 コールドリーディングというのは、”コールド”(その場で)”リーディング”(相手のココロを読む)というモノで、必ずしも悪意にだけ用いられるモノというワケではなく、飛び込みの営業なんかをされる方だと、一瞬にして相手のフトコロに飛び込めるようにするためのスキルだということで、真っ当な目的にもかなり有用に使えるモノであるのは間違いなさそうです。

 

 この本のアオリではナンパにも有用!とかって、グレーな雰囲気を醸し出していますが、人生をかけてでも”落とし”たい相手が目の前にいたら、これくらいのことはしてもいいんじゃない!?と思えるようなテクニックだと思えます。

 

 どっちにしても相手をよく見るというのは何らかの交渉をする上では、ある意味”基本のキ”でしょうし、そういう熱意の延長線上なんだったら、アリなのかな!?とは思えます。

 

 しかも、詐欺師の手法を認識しておこうというのは、オレオレ詐欺が横行する昨今でもかなり有用なところがあり、そういう啓蒙も大事なんじゃないかという気はしました。