極アウトプット/樺沢紫苑

 

 

精神科医の樺沢さんが、ベストセラー『アウトプット大全』のエッセンスを中高生向けに紹介された本です。

 

 どうしても中高生くらいの年代で言うと、勉強とかをするにしてもインプットの比重が高く、アウトプットというと問題を解くくらいしかないことが多いと思うのですが、樺沢さんがおっしゃるアウトプットには、フツーに、自分が好きなマンガとか映画のことなんかを友達に話すことも含まれていて、そういう意味では「アウトプット」を特殊なモノとして捉えずに、日常のモノとして考えることがスタート地点となるのかも知れません。

 

 この本では「アウトプット」の構成要素として「話す」「書く」「行動する」を紹介されており、それぞれについて、あまり特別「アウトプット」を意識しないでも自然にできることから、多くの成果を得られるように意図して行うことまで、段階的にレベルアップしていくように紹介されています。

 

 例え、自然も「アウトプット」でも、どういう風に「アウトプット」するのかということを意識しておくことによって、「インプット」の質も変わってくるということで、その効用は大きいモノがあり、中高生位からそういうことを意識しておけば、将来仕事をする上で、かなりのアドバンテージになりうることを指摘されています。

 

 特に、自分が学んだことを教えることが、知識の定着の上で絶大な効果があるということで、ご自身が医大生の頃に実践した教え合いによるグループ学習を紹介されていましたが、こういうのって学校教育でも取り入れればいいのに…とすら思えます。

 

 ということで、ちょっとした意識を変えるだけで、絶大な効果が期待できるということで、中高生だけでなく、中高生の子どもをもつ親御さんにも手に取ってもらいたいと、強く思った本でした!