- 作者: 井上一馬
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1998/08
- メディア: 単行本
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当時、TOEIC650点くらいで、せめて800点台くらいにしたいなあ、と思って手に取ったのがこの本です。
当時は、この手の英語学習法の本ってのは、扇動的な、でも内容の薄い本が多くて、参考にする本に困ったのですが、この本の作者が、私が好んで読んでたボブグリーンの翻訳を多く手がけていた翻訳家で、非常に朴訥とした印象に好感を持って、当時一気に読んでしまいました。
結構内容的にも感銘を受けて、この本の内容を参考に英語を勉強してきて、現在に至るということで、私のターニングポイントとなった一冊なのです。
で、久々にこの本を手にとって、「英語の総合力を向上させるための方法を学ぶ」って言う目的でフォトリしてみました。
で、「迂回せずに英語を習得する方法」という観点で再読してみた結果、結構キツいなあ、というのが感想です。
取っ掛かりのところは、アメリカ口語教本・初級用(最新改訂版)を使って、フレーズのやり取りを叩き込む、ということで、これに関しては、私自身も実践して、効果を実感しているところなのですが、そのあとのリスニングを、ドラマやニュース番組でしましょうとか、スピーキングでは独り言を英語で言ってみましょうとか、言ってることは分かるんですけど、なかなか続けにくい内容が多いなあ、と思いました。
まあ、翻訳家になろうと思うくらいなら、これくらいのことはしないといけないのでしょうけど…
その後、著者の井上一馬さんは、「英語できますか?」を冠にして、フレーズ集や教材をいろいろ出されていますが、どうも挫折しがちなその他大勢にとっては、継続しにくいモノが多いようで、シリーズ自体、現時点ではフェードアウトしつつあるようです。
散々、悪口になってしまいましたが、私が英語学習に真剣に取り組み始めたキッカケになった本であり、「静かなモチベーション」をかきたてる良書だとは、思います。
現時点では、絶版となっており入手困難ですが、Amazonの出品などはあるようですので、英語を習得しようと思っている人は、是非一読してみてください。