「崖っぷち会社」が生まれ変わった3つの方法/中山裕一朗

 外資系のITベンチャー企業を退社して、実家の製紙業を継がれた方の著書です。

 製糸業というと製品の差別化が難しく、IT化の進展に伴う印刷物の現象等で、
典型的な不況産業という風に受け取られがちです。
 最初は、大企業からの無理難題のなすがままで苦労されたことを書かれています
が、ノウハウをオープンにすることによって難局を打開されています。

 さらにノウハウを共有するコミュニティを作って、大企業に対する交渉力を持っ
たり、されにそのコミュニティで共同でブランドを形成することにより価格競争力
を持てたということをかかれています。

 まるで、中小企業白書のモデルケースに出てきそうな優良なケースですが、やっ
ぱり最初のノウハウのオープン化というステップが重要だったのかな、と思います。

 やっぱり、顧客としてはオープンになっていることの安心感っていうのが、仮に
何らか不利な情報があったとしても、保てるものなんだな、と思いました。