
- 作者: 宇都宮徹壱
- 出版社/メーカー: 東邦出版
- 発売日: 2009/11/01
- メディア: 単行本
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宇都宮さんは、私が最も好きなサッカーライターのうちの一人なんですが、その方が書かれた、
ヨーロッパサッカーに関する本です。
ヨーロッパサッカーの本と言いながら、スペインやイングランドといった、サッカー大国の話は
あんまり出てきません。
扱われているのは、著者が縁深い旧ユーゴ諸国やマルタ、フェロー諸島など、サッカーの世界
における、ヨーロッパの辺境をたどる旅に関する本という感じです。
一番印象深かったのは、フェロー諸島に関する記述ですかね。
イメージとしては、ユーロとかW杯予選で、強豪国の草刈場になってるって感じだったのですが、
のどかながらも、そこに息づくサッカーに関する描写に感銘を受けました。
あと、著者が縁深い旧ユーゴ諸国に関する記述では、NATOによる爆撃前後の頃を扱われていて
それでも息づくサッカーというスポーツの深さに感銘を受けました。
よく、日本にはサッカー文化がない、という言い方をされているのを聞きましたが、これらの国々
では、「文化」と言うよりも、体の一部なんだという印象をうけました。