幸福の方程式/山田昌弘+電通チームハピネス

 消費と幸福の関係についての本です。
 以前は(もう遥かに前のような気がしますが…)、消費そのものがもたらす
幸福というのが、結構なウェイトを占めていたのですが…というところから
話が始まります。

 それが、バブルを通過して、消費自体に何かの意味づけがなくては、消費
そのものに幸福感がなくなってきた(今や、完全に無くなった)ことを指摘
されています。
 その意味付けのベクトルとして、「時間密度」「手ごたえ実感」「自尊心」
「承認」「裁量の自由」ということを挙げられています。

こういうベクトルを設定すると、「モノ」でこれらのベクトルをすべて満
たすって言うのは難しくて、そういう欲求がサービス経済化につながってきて
いるのかな、という気がします。

 で、この本での、ある意味結論的なものとして、これらを満遍なく満たす
可能性が高いのは、「仕事」なんじゃないかな、ということにされています。

 うーん、「消費」についての話を読んでるつもりだったのですが、そっち
に行きますか…
 まあ、そういう、「?」なところはありますが、結構面白かったです。

 でも、何か、広告代理店の人の書く文章って、個人的にしっくり来ないこと
が多いなあ…