かわいい子には「こづかい」をあげるな!/小泉俊昭

かわいい子には「こづかい」をあげるな! ?誰も教えてくれなかった人生に本当に役立つ「お金の取り扱い方」?

かわいい子には「こづかい」をあげるな! ?誰も教えてくれなかった人生に本当に役立つ「お金の取り扱い方」?

 泉さんの日本ファイナンシャルアカデミー(JFA)の副社長をされている方の
著書です。
 JFAの言う「お金の教養」を、子供のうちに身に着けるためにどうするか、と
いう趣旨です。

 子供に定期的に、例えば月額いくらっていう風に、おこづかいをあげるという
ことが、無条件に「無料のプレゼント」を受けることになってしまい、ある時期
がくれば自然にお金が入ってくる状態を作ることによって、子供がお金に対する
ありがたみを感じなくなってしまうとともに、お金を使うことへの意識を低下さ
せてしまう、と言うことです。

 著者は、この本の執筆時点で、高校生と中学生の息子さんをお持ちですが、
それでも定期的に決まったおこづかいを与えていないそうです。
 必要なお金があるときは、必要なモノとその金額を伝えさせたうえで、親が
査定して、本当に必要な金額を渡して、実際に使った金額をレシートを持って
帰らせたりすることで説明をさせ、説明できない部分については子供の負担と
するようにして、お金の使い方について、説明責任を持たせています。
 また、必要なお金については、子供になぜ必要なのかを説明させた上で、本当
に必要な部分を子供に説明した上で、渡しているようです。

 あと、おこづかいが無い分、お金を得るのに、何か周りの人に役立ったとき、
喜んでもらえるようなことをしたときに、報酬としてお金を渡すようにしており、
無償でお金がもらえるといったことが基本的に無いようにしているようです。

 こう聞くと、ギスギスしたというか、お金に細かい子供ができそうに思えます
が、親子のコミュニケーションが密になることで、そういうことも回避できる
ようです。

 そのためには、大人自身も自分の「お金の教養」をしっかりと身に着ける必要
がありますし、家庭としてお金のリテラシーを高めることができるようで、是非
取り組んでみたいな、と思いました。