ロスタイムに奇跡を/小宮良之

 南アフリカW杯から現在のサッカー日本代表8人を取り上げて、
選手としての歩みを紹介した本です。

 全体としての印象なんですが、取り上げた選手によって、密度と
言うか、著者の注ぎ込む「熱」みたいなものにバラツキが大きいな
あ…ということです。

 国見高校時代から追い続けていた大久保選手や、あまり大きくス
ポットが当たることはないけれど、著者がその才能を高く評価する
岡崎選手の紹介には、結構新たな発見や引き込まれるパワーがある
のですが、面識がないとあとがきでゲロっている森本選手や中村
俊輔選手のコーナーは通り一遍の内容で、読んでてちょっと損した
気もします。

 なんというか、この本の企画の趣旨からして、無理ヤリ感が無く
もないので、ちょっと気の毒な気もしますが…

 まあ、でも岡崎選手と大久保選手のところは興味深かったので
念のため。