ゾーンに入る技術/辻秀一

ゾーンに入る技術 (Forest2545Shinsyo 34)

ゾーンに入る技術 (Forest2545Shinsyo 34)

 ゾーンって、スポーツにあんまり興味のない人には縁のない言葉なのかもしれませんが、
言ってみれば、超集中状態で、あんまり意識せずに、ものすごいパフォーマンスが可能に
なっている状態、って感じでしょうか…
 プロ野球で、ピッチャーの投げた球が止まって見えた、とかっていうのが、ゾーンに
入った状態の例ですね。

 そのゾーンの状態というのは、ある程度のトレーニングを積むことによって、それに
近い状態を意識的に作り出せる、と言うのが著者の主張です。

 人間の脳は、機能面で大きく分けて、認知を司る認知脳と、集中を作り出すライフ
スキル脳というものがあるということです。
 認知脳というのは、目の前の出来事について何らかの解釈を下す機能を持ち、その
判断と言うのが、経験や知識を元にくだされるということで、厄介なのが、ライフスキル
脳が集中しようとするのを阻害する役割がある、ということです。

 で、ゾーンと言える集中状態を作るためには、如何に認知能がライフスキル脳の邪魔
をするのを防ぐか、ということがテーマになります。

 そのために、表情や態度、言葉、思考をコントロールすることで、認知の方向性を
変えることで集中を促進するようにするようです。

 非常にロジカルで、明確なので、すごく納得できる内容でした。