ライフハックのつくりかた/小山龍介

ライフハックのつくりかた

ライフハックのつくりかた

 ハックスシリーズの小山さんの著書ですが、この本はハックスの紹介ではなくて、
自分で自分なりのハックス作るにはどうすればよいか、と言う本です。

 じゃあ、なぜハックスを自分で作る必要があるか、というと、今まで色んなハックス
を紹介されてきた小山さんですが、それが、各個人の個別のシチュエーションにマッチ
するものなのか、と言うと、そういう側面もあるかもしれないけど、自分がその時点で
欲しいハックスがあるとは限らない、でも何らかの形で状況を克服しないといけない、
というときに、ある程度パターン化された解決手段を自分の中に持っておいたほうが
いいんじゃないですか、と提唱されています。
 ましてや、状況の変化の激しい昨今においては、ハックスがすぐに陳腐化してしまう
ので、自分なりにアップデートする必要がでてくるでしょ、ということもあるようです。

 ハックスを作れるようになるために、知識のインプット、ハックスを作り出すアウト
プットが必要なのはもちろんなのですが、そのプロセスが有効に機能するために、フィ
ードバックのフェーズが重要だとおっしゃられています。
 あとは、どのフェイズにおいても、多様性を許容する姿勢が重要なようです。
 自分の中にないパターンを積極的に取り込んでいくことで、対処できる状況の数が
増えて、つくることのできるハックスも増えるといいます。

 それと、フィートバックのフェーズのところで印象的だったのが、人間の脳という
のは、ロジカルシンキングが苦手で、パターンに当てはめて行動する傾向があり、
だからこそハックスを作ることが重要だという記述です。
 でも、だからこそ、フィードバックのフェーズでは、仮説としてのハックスに対して
ロジカルに検証する姿勢が重要だと言います。

 久々に、マインドマップをかきながら読んだのですが、各パートが有機的につながって
いて、非常に納得感の高い内容でした。
 ハックスシリーズは、とっ散らかった印象で、ちょっと苦手な部分があったのですが、
ベースとなる考え方を目にして、自分なりの取り入れ方を考えればいいんだ、という
考えてみれば当たり前のことを認識させられました…