- 作者: G.キングスレイウォード,G.Kingsley Ward,城山三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1994/04/01
- メディア: 文庫
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以前、読んだことのある本を見かけたので、手にとってみたのですが、25年も前の話
になるのですね…
会社を経営している父から、父が経営する会社に入ってくる息子へ宛てた書簡集です。
父と息子が一緒に仕事をしていると、いちばん近い関係がゆえに、言いたくないことを
言わなければならなかったり、聞きたくないことを聞かなくてはいけなかったり、逆に
言わなければいけないことを言えなかったりすることがあるんじゃないかと思います。
そういうことで、上司たる父に、部下である息子が反発して、決定的な溝を作って
しまった、という話を、身近にも聞いたことがあります。
そういう先入観があったので、この親子の偉大さというか、素晴らしさに感嘆を
覚えます。
この本には、息子からのリアクションはないので、うかがい知ることはできないの
ですが、父から息子へのメッセージは、注意をすべき時には、決定的な急所は突かない
んだけど、ここまで言えば息子はわかるはずだと、いう信頼を感じます。
多分、息子の方は、そこまで言わせてしまった、と言うところがあるような気がします。
ちょっと、ジェラシーを覚える本でした。