マラソンの真髄/瀬古利彦

 日本マラソン全盛期の名ランナー・瀬古利彦さんが現役時代を振り返って、どういう
トレーニングが結果につながったか、について語った本です。

 早稲田大学で中村監督に出会うまで、フルマラソンを走るなんて夢にも思ってなかった、
ということと、出会ってからも自分は中距離の選手で、マラソンにはむいていないと、
思い続けていたっていうことを書いておられて、非常に意外でした。

 また、瀬古さんは練習をしない、というか練習で走る距離が他の選手に比べて、ある
時期まで非常に短かった、と言うのも意外でした。

 次第にマラソンに傾倒していくに従い、理にかなった練習を身に付け、世界を代表する
ようなランナーになったプロセスを語って居られます。

 ワタクシのような、なんちゃってマラソンランナーが参考にすべきモノっていうのは、
ほとんどないのですが、ジョグで疲労を取れるようになったら一人前だというのは、自分
のレベルとは程遠いもののちょっと納得できました。

 でも、瀬古さんと言え、非常に試行錯誤しながらトレーニングを作り上げていたんだなあ、
というのを読んで、ちょっと感動しました。