- 作者: 家本政明,岡田康宏
- 出版社/メーカー: 東邦出版
- 発売日: 2010/08/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Jリーグをよく見ている人だったらご存知かもしれませんが、恐らくJリーグの
主審の中で、最も毀誉褒貶の幅の激しい方の著書です。
2008年のオープニング・マッチである、ゼロックス・スーパーカップの鹿島対広島
戦でPKの判定をめぐり大荒れとなった試合があり、その結果、一時期家本さんへの
主審の割り当てを停止されていた時期がありました。
それに反して、2010年南アフリカW杯直前の、イングランド対スペインの試合を
あのウェンブリーで裁き、FAからの絶賛を受けた家本さんをご存知の方もいるかも
知れません。
その「地獄」で始まり「天国」でこの本が締めくくられます。
家本さんは、日本のサッカーの主審ほどステータスの低い審判は、他の国でも
他のスポーツでも無い、と言います。
サッカーの審判の方の書いた本を何冊か読みましたが、そのたびにこのスポーツ
の奥深さを痛感させられますが、多くの日本人は、審判への扱いを見ていると、
この奥深さをあまり理解していないんじゃないかと思います。
その証拠に、国内では非難を浴びることの多い家本さんが、海外では非常に
評価が高い、ということがあります。
日本では、審判は「反則を裁く」のが役割だと思われているんじゃないか、と
思うのですが、ヨーロッパでは、ゲームをより円滑に進めることが目的になる
ようです。
その辺のゲームを大事にする感覚ができてこないと、日本は世界に追いつけない
んですかねえ…