モチベーションを思うままに高める法／小山龍介

モチベーションを思うまま高める法

　HUCKシリーズで有名な小山さんの著書です。

　すごいタイトルなんですが、ちょっとコロンブスの卵な話です。

　以前の年功序列、終身雇用のシステムの中では、「頑張れば、報われる」仕組みが
あって、基本的にはモチベーションの源泉は、自分の外部から「与えられる」と言う
側面があった、と言われます。

　それが、現時点では、頑張ったからといって必ずしも、それが報われるとは限ら
ないことが増えてきていて、それがモチベーションというか、もっと言うと仕事への
モラルの低下につながっているようです。

　ということで、小山さんは、もはや仕事へのモラルは、自己醸成しなくてはなら
ない、とおっしゃられます。

　究極的に、モチベーションというものは、自己の尊厳に関するものが、最も、
永続的なもののようで、そこにモチベーションの厳選を求めることで、モチベー
ションが、外部の影響を受けずに、自助努力で高めることができるようです。

　そのために必要なのが、如何に仕事そのものを、自己を高める手段として楽し
むか、ということを重視されています。

　まあ、そのための工夫がいろいろと書かれているのですが、一番感銘を受けた
のが、自分じゃなくて、他人のモチベーションを高めるための工夫なんですが、
これも、相手の内発的なモチベーションの継続を助けるために、褒めるんでは
なくて、「認める」ことが重要だ、ということです。

　要は、他人の尊厳を認めることで、究極のモチベーションの源泉を強める、
と言ったことにつながるようです。

　かなり、目からウロコ感の高い本でした。