ホウレンソウはいらない!/本田直之

 最近は、「レバレッジ」の冠は付けておられませんが、この本は言ってみれば、
レバレッジ・マネジメント」の続編というか、部下のマネジメントに特化した
内容になっています。

 今や、「行間」を読んで、部下が仕事を進めてくれることを期待することは
できない、ということで、いつも「レバレッジ」の本の中でおっしゃられています
が、仕事を「システム化」して、少ない労力でこなせるようにすることと、全体を
俯瞰して見ることとと、ナレッジを共有することで、「見える化」を進めることで、
構成員の納得感やモチベーションの維持に役立てよう、ということです。
 「ホウレンソウはいらない!」っていうのは、「ホウレンソウ」の持つ、部下の
モチベーションに対するネガティブな影響を排除する、っていう意味合いもあるよう
です。

 で、この本で一番印象に残ったのが、「2:6:2の法則」ってありますよね。
 チームがあったら、そのうちの2割が優秀で、2割が足を引っ張って、その他は
どっちでもない、って話なんですが、で、足を引っ張る2割を取り除くと、効率が
上がるかと言うと、また足を引っ張る2割が出現するということで、ある意味仕方
のない割合、的な話をされることが多いのですが、この本では、上位の2割の割合
を増やす方向性を提示されています。

 それは、上位2割のパフォーマンスを向上させるということで、それを見て、
6割が、これではいけない、と思って頑張るんだそうです。

 ちょっと、ビックリする見方でしたが、それはそれでアリかも…