- 作者: 小野剛
- 出版社/メーカー: カンゼン
- 発売日: 2010/12/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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フランスW杯の時に日本代表のコーチをされた方の著書です。
サッカー観戦力向上キャンペン読書の一環で手にとっているのですが、この本は、
「いいプレーヤー」って言うのはどんな特徴を持ったプレーヤーのことを言うのか、
ということがテーマになっています。
そんなの簡単じゃない、FWならゴールを量産して、DFやGKならゴールを
許さないってことじゃないの、と思われるかもしれません。
大原則としてそれは正しいのですが、それだけでよかったのは1970年代までで、
現在は、それぞれのポジションで求められるものが、もっともっと多くなっています。
その上で、すべてのポジションのプレーヤーに共通する「いいプレーヤー」の条件
として、
・クリエイティブなプレーを行うための基本
・自分の武器(スピード、ドリブル、フィジカル、スタミナ等)
・勝利への執着心
を挙げられています。
その中でも、小野さんは「勝利への執着心」の重要性を強調されています。
いわゆる「ファンタジスタ」って言う人や「ゴールゲッター」は、自分のプレーが
できればそれでいい、と言うプレーヤーもいるようですが、そういう人は、例えば
守備がおろそかになる傾向がある、といったことがあって、そうなると現代サッカー
においては、必ずしも「いいプレーヤー」だとはみなされなくなってしまうようで、
主に攻撃的なタスクを担うプレーヤーであっても、失点の危険を察知し、躊躇なく
止めに行くといったことができるプレーヤーが、小野さんの言う「いいプレーヤー」
であるようです。
長くなるので割愛しますが、それぞれのポジションでの「いいプレーヤー」の
条件も詳細に取り上げておられて、今後の観戦にとって非常に参考になりました。