「有名人になる」ということ/勝間和代

 確かこの本が出た当初、書店で平積みになっているところに飾ってあったPOPに、
西原理恵子の「また勝間が嫌われるような本を書いて…」みたいなコメント付きの
イラストがあったのを記憶していますが、タイトルだけ見た私の感想も、また地雷
を踏もうとしてるわ、ということでした。

 そのときから気になっていたのですが、最近、あんまり勝間さんの本でいいなあ、
と思ったことが少なくなっていたので、図書館で借りれるようになるまでいいや、
と思って、ようやく手にとってみたのですが、久々に貪るように読みました。

 この本で明かしているのが、勝間さんがブレイクしたのは、あくまでも戦略を
もって狙った結果だということで、勝間さん自身が、自分の事業である社会的責任
投資を促進するにあたって、その1つの手段として「有名」になってブランディング
をしようとしたことが動機だといいます。

 そんな中で結果として、「有名」になられたわけですが、その結果得たものと失っ
たもの、要はメリット・デメリットを説かれているのですが、その収支のプラスマイ
ナスについては、未だに判断しかねておられるようでうs。

 単純に、有名になりたいという人がいると思うのですが、勝間さんは、有名である
ことそのものに快感を覚えるのでない限り、相当な覚悟が必要だといいます。
 有名になって、それを何に活かしたいのか、ということをキッチリと意識して、
それが、「有名税」を支払うに値するものなのか、ということをしっかりと考えて
覚悟しておくことをすすめられています。

 勝間さんが論理以外でスゴミを感じさせたのは、この本が初めてかもしれません。