- 作者: 山田ズーニー
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/08/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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以前、『おとなの小論文教室。』を紹介しましたが、この本も、糸井重里さん
主宰の「ほぼ日イトイ新聞」というサイトの「おとなの小論文教室。」という
連載をまとめた本です。
ただ、単純に続編というわけではなく、タイトルにもあるとおり、働くことに
モチベーションを見出せない就活生を中心に、それを過ぎて、あるときの選択に
疑問を感じている人などの葛藤について語られています。
ズーニーさんは、「働く」ということは、ある意味、その個人が社会とつな
がる「へその緒」の役割を果たす、とおっしゃいます。
ズーニーさん自身、会社を辞めて独立した時に、社会との接点を取り戻すの
にもがいた経験があって、それを元に、読者からのメールに対してコメントを
されています。
「楽しく生きる」ということは、確かに一つの目的ではあるけれども、
「楽に生きる」ことと「楽しく生きる」と言うことの違いをあげて、確かに
「働かない」と言う選択は「楽」かも知れないけど、必ずしも「楽しく」なる
とは限らない、とおっしゃいます。
また、読者の意見で、「楽しく生きる」というよりも「生きることを楽しむ」
ということを紹介されていて、仕事で「ツライ」思いをすることもあるかも
知れないけど、それも含めて「生きることを楽しむ」ことで深みがでる、とも
おっしゃっています。
確かに、仕事嫌だなと思うことはありますし、葛藤の毎日ですが、時間を
忘れるほど仕事が楽しかったこともあります。
我々大人たちは、仕事のツラさばっかりをグチッて、次世代に、仕事はツラ
いばっかりだ、という変な先入観を与えてしまっているのかもしれませんね。