
- 作者: 松瀬学
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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北京オリンピックのソフトボールで、3試合413球を投げきり、金メダル
獲得の立役者となった上野投手に密着したドキュメンタリーです。
上野投手は早くから素質を認められ、早くから日本代表のエースとなる
べく注目されていて、国内では並ぶもののない存在であった、と言われて
います。
そんなわけで、国内のリーグ戦では、素質だけでグイグイ押していって
も、十分に勝ててしまう中で、同じようにやっていてはアメリカに勝つこと
はできない、ということで、そのためのあらゆる努力を惜しまなかった、
ということが非常に印象に残ります。
野球でもそうだと思うのですが、いいストレートをもっているピッチャー
は自分のストレートで打者をねじ伏せたい、という欲望を持ってしまい勝ち
なようで、上野投手もそういうところがあったようですが、アメリカに勝つ
ためにそういうところを封印します。
国内リーグでは、打たれてしまうリスクを負いながらも、変化球や駆け
引きを主眼においたピッチングをして完成度を高めていったようです。
そのほか、コンディショニングやメンタル面でも、これでもか!と言う
位に、すべてを打倒アメリカに向けて研ぎ澄ましていっていたようです。
類稀なる才能と、一切の妥協を排した努力、ホントに報われてよかった
なあ、と思います。