勝利のチームメイク/岡田武史、平尾誠二、古田敦也

 この本が出たのは2003年で、岡田さんがマリノスの監督になって頃で、平尾さんが、
ウェールズW杯後で、日本代表監督を辞任した後で、古田さんが、まだ現役の選手で、
ヤクルトが野村監督から若松監督に変わって、まだ強かった頃の話です。

 それぞれ、サッカー界、ラグビー界、野球界きっての知性派が一堂に会して、それ
ぞれ、平尾・古田、平尾・岡田、岡田・古田の対談の形で1冊の本になっています。

 まあ、一応それぞれの対談にザックリとしたテーマはあるようなのですが、それぞれ
の経験をざっくばらんに語るという感じなんで、関西人3人ですし、ゆるーい感じで
語られています。

 それにしても、やっぱり数多くの経験を持つ人たちだけに、ちょっとした一言に
含蓄がありますよね。

 一番印象的だったのが、岡田さんと平尾さんの対談で、W杯の重みということを
語られていますが、その指揮官として望むことの重み、プレッシャーなど、経験して
みることの「重み」を語られています。
 それでこそ、岡田さんの2010年の成功があったのかもしれないですよね。

 ちょっとした勝負のあやとか、チームをまとめる立場からのメンバーへの声のかけ
方とか、さりげないんですが、「そこは、そうよねー!」と思わされることが多く
あります。

 スポーツをやっている人はモチロン、ビジネスの世界にいる方にも得るものが
あるんじゃないかな、と思える内容です。