カリスマ受験講師の「考える力」をつける本/出口汪

 大学受験の現代文の指導をされていた出口さんの、主に大学受験生を
対象とした本です。

 何で、40代半ばのオッサンが受験生向けの本を手に取ったかといい
ますと、「考える力」というものを如何にして身につけたらいいか、
という方法論に興味があったからなのです。

 出口さんは、ざっくりとした「考える力」を「記憶力」「論理力」
「読解力」「想像力」「創造力」に分けて説明されています。

 まずは、「記憶力」なんですが、ただ単純に覚えようとしてもダメ
で、大きな流れの中にマッピングするとか、脳生理曲線の理論に基づ
いて、一定のインターバルを置いて繰り返し学習するといった方法論
を紹介されていて、

 理解→記憶→定着→思考→使用→記憶

 というプロセスによって、記憶が定着するとおっしゃいます。

 また、その他で印象的だったのが、「読解力」を向上させるために、

 「男は女の、大人は子供の視点で物を見る。」

ことが重要だとおっしゃいます。

 その他、大きな意味での学習の方針や、テクニック的なものも含めて
全体的な「思考力」を向上させるためのさまざまな方策が紹介されて
いますので、受験生はもちろん、オッサンにとっても示唆に富んだ内容
が多く含まれているので、一度手に取ってみてください。