- 作者: 沢木耕太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/04/26
- メディア: 文庫
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この本は、名作『深夜特急』の総括って言うんでしょうか、『深夜特急』の
ベースとなった旅に出かけるまでの状況…大学を卒業してルポライターになった
時から、1年あまり旅に出かけて、旅から帰って『深夜特急』を書くに至り、
書き終えてしまうまでの経緯を書かれています。
ワタクシが『深夜特急』を読んだのは30歳手前で、既に結婚もしていたので、
これを読んで、こういう旅をしようと掻き立てられるに至ることは、幸いなかっ
たのですが、読む時期によってはヤバかっただろうなあ、と思っていました。
でも、『深夜特急』に描かれている旅の最中のココロの揺れ方など、自分自身
がフリーで海外を旅行していた時の情景がリアルに蘇ってきて、そういう心境を
持て余し気味だったこともありました。
いろんな毀誉褒貶があった『深夜特急』ですが、完結してかなりの時間が経つ
のにこういう本を出されたというのは、何かご自身の中で決着をつけないといけ
ないものがあったんでしょうね。
それが何かはわからないですが、なんとなくそういう気持ちはわかる気がします。