10番は「司令塔」ではない トップ下の役割に見る現代のサッカー戦術
- 作者: 北健一郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2013/06/12
- メディア: 単行本
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清水英斗さんとともに、最近お気に入りの若手の書き手である北さんの
「トップ下」論です。
「トップ下」というと、かつてのジダンや中田英寿のように、2トップの
真後ろで、得点につながる仕事をするというイメージを持つ人が多いと思う
のですが、近年、守備戦術の進化によって、DFラインとボランチの間の、
いわゆるバイタルエリアでの攻防が激化して、そこでの時間やスペースが
少なくなって、かつてのような「トップ下」が激減していて、トップ下が
担う役割が多様化しているようです。
象徴的なのが、ザックジャパンでの本田と香川のスタイルの差でしょうか?
最近はちょっと趣が変わってきていますが、本田は、ブラジルW杯予選が
終わる位までは、バイタルエリアでタメを作ってって感じのクラシカルな趣
のあるスタイルで、香川が、パスを受ける段階から前に向きながら、縦への
意識を強く持ったスタイルという感じでしょうか?
そういうスタイルについて、ヨーロッパの最新のトレンドも含めて、トッ
プ下の「現在地」がよくわかります。
北さんがあとがきにも書かれている通り、呑みトークのネタとして如何
でしょう!?(笑)