他人と違うことをしなければ生き残れない/岡野雅行

他人と違うことをしなければ生き残れない

他人と違うことをしなければ生き残れない

 おんなじことばっかり書いてある、とブチブチ言いながらも、また
岡野さんの本です。
 
 まあ、ホントにおんなじことが繰り返し書かれているので、そのま
まここで紹介しても仕方がないので、今まで触れていないことに触れ
ようかと…(笑)

 最近でこそ、ちょっと持ち直しの傾向が見られる日本の「ものづく
り」ですが、ちょっと前までは、「空洞化」が叫ばれていたのですが、
岡野さんは、中国や韓国の驚異というものをしっかりと予告されて
います。

 というのも、岡野さんによると日本というのは、世界一職人が報わ
れない国だということです。

 特に、熟練工がその技術を身につけるために、長い年月をかけて
積み上げてきたものを、効率の名の下にあっさりと切り捨ててしまう、
ということころがあったようで、そこを突いて、積極的に日本の技術
を受け入れて、それをベースに中国や韓国が発展してきた、という
ところがある、ということだそうです。

 最近は、逆に中国や韓国が効率に振れて来ていて、日本の轍を踏み
つつあるというのが興味深いところですね。

 やたらハイテクばかりがもてはやされるのですが、そのベースに
なっているローテクの技術が軽視されては、結局競争力を損なって
しまう、という岡野さんの主張が、現実の経済でも証明されたよう
ですね。