エースの覚悟／前田健太

エースの覚悟 (光文社新書)

　ダルビッシュやマー君なき後、日本球界を代表するエース・マエケンの著書です。

　このテの本って、その人の人となりを知りたい、という要望に応えるといった側面
が強いので、ワタクシのように「何か」を吸収したいという意図はあんまり汲んでく
れないことが多いので、こういう風に紹介しようと思うとキビしいことが多いのです
が、この本もそういった例に漏れないことをお断りしておきます…（笑）

　とは言うものの、ワタクシ自身別に広島カープには何の思い入れもない（寧ろ、
強かった昔は憎らしかった…）んですけど、マエケンのピッチングには清々しいもの
を感じていたので、そういう興味で読むとなかなか楽しめました。

　というのも、もともとの印象では「勢い」とか「気持ち」とかそういうものを重視
しているのかな、と思っていたのですが、この本の中で、ＰＬ学園の先輩でもある
桑田氏のピッチングの緻密さを称賛していて、御自身もそういった風に、自分のピッ
チングを理路整然と説明できるようになりたい、と言う趣旨のことを書かれていたの
には少々驚きました。

　来るシーズンは、日本を代表するピッチャーとしてカープを引っ張って、近いうちに
メジャーのマウンドで投げる姿を見たいものです。