WORK SHIFT/リンダ・グラットン

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉

 経営組織論の世界的権威が描く、2025年の「働くカタチ」に関する本
です。

 1990年代中盤以降のネットワーク技術の急速な発展により、「働く」
環境が劇的に変化しており、そのことで、

・時間に追われ続ける
・孤独に苛まれる
・勝者と敗者の貧富の拡大

といった弊害が大きくなりつつあるということだそうです。

 それに対して、

・ゼネラリスト→「連続スペシャリスト」
・孤独な競争→「協力して起こすイノベーション
・大量消費→「情熱を傾けられる経験」

というシフトを起こすことで、「主体的に」未来を築くことが必要だと
いうことです。

 印象的だったのが、それぞれの「労働の対価」として、従来は「お金」
という尺度での報酬というのが主要なものだっだのですが、「やりがい」
とか「経験」とか、そういう「承認」や「自己実現」といった、より高次
の欲求を満たすような報酬を提供することが重要になってくる、という
ことでした。

 ちょっと消化しきれていない部分もあるのですが、そういう人間性を
重視するような「働く」カタチというのは歓迎すべきものだな、と思い
ます…そのころには、ワタクシ、リタイアが見えてくる頃なんですけどね。