入門ビジネスコーチング/本間正人

[入門]ビジネス・コーチング

[入門]ビジネス・コーチング

 10数年前に一世を風靡した、コーチングの考え方をビジネスに持ち込む
ことについての本です。

 あんまり最近はコーチングって言われなくなっていますが、それなりに
ビジネスの世界に浸透している部分もあるなあ、と感じることがある反面、
やっぱり旧態依然な上意下達の一方的なコミュニケーションがハバを利か
せてるなあ、と感じるのも正直なところです。

 結局、相手を尊重して、相手がそれを感じているときに、その人のパフ
ォーマンスが最大化するであろうということから出発していると思われる
のですが、それがわかっていながらなかなか広まらないのは何故なんだろう
と思いながら久しぶりに読み返して見ました。

 結局は、まず一点目としては、特に上司部下の関係だと、上司にとって
「めんどくさい」ということが否めないんだと思います。

 「これ、やっとけ!」と一言言えば済むところを、部下が何を考えて
いるんだろうということを、宥めすかして思ってもないホメ言葉を織り交
ぜて回りくどいことを言わないといけない、と考える人もいるでしょう。

 二つ目には、結構やる側のプライドにかかわる部分もあるのかもしれま
せん。

 とは言いながら、やはり相手を尊重する姿勢というのは、今となっては
上司部下の関係であっても不可欠でしょうし、もっと取り入れやすい形を
見いだせればいいな、と思いますが、如何でしょう…