
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2000/11
- メディア: 単行本
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密かに、木田さんオススメシリーズが続いています。
ちょっとこの本はその中でも異色で、シロウトでも「物語」を書ける、
ということで、ビジネスには関係なさそうなんですけど、最近、提案とか
にも「ストーリー」を活用するといったことが提唱されており、無縁では
居られないかもしれない、ということで手にとって見ました。
大塚さんはマンガの原作なんかを手がけられていて、かつ小説を書こう
とする人たちを教えられていたりする方です。
冒頭に、著名な小説家の小説を読んでいると、「小説を書く」というこ
とが天才の所業のように思えて仕方ないですが、果たして「物語を作る」
ということが、天才にしか許されていないことかというと、そうではない、
ということをおっしゃっています。
というのも、「あかずきんちゃん」に出てくるキャラクターの絵を、
5歳の子供に見せて、物語を作って!というと、その子也のストーリーを
構築するということです。
後は、抽象的な言葉を書いたカードを無作為に引いて、それを元に物語
を構成してみるように、大塚さんの生徒さんたちに指示すると、それなり
に物語を作るようです。
そういう構成の仕方というのは、ロールプレイングゲームと親和性が
強いようで、そういったサブカルチャーをベースにした作風の作家による
作品は構成がわかりやすく、ある意味、物語を作ろうとする人たちにとって
とっつきやすいようです。
ということで、「物語を作る」というブラックボックスの構成要素を
丁寧に分解して、こうするということを説明しておられるので、ひょっと
したら自分でも…と思える本です。
提案活動に「ストーリー」を活用したいと思っているビジネスパーソン
の方は、話のタネに是非、一読の程を!