- 作者: 松瀬学
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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ラグビーの日本選手権において、学生が社会人に勝てなくなって随分と
長い時間が経ちましたが、現時点で、社会人に勝った最後のチームが清宮
ワセダということで、既に8年の時が経過してしまいました。
ワタクシ的には、日本のラグビー界で大学ラグビーばっかりがもてはや
される風潮は嘆かわしく感じますし、その中でもやたらとワセダ閥が幅を
利かせているのは、正直気に入りません。
かつ、神戸製鋼ヒイキのワタクシとしては、清宮は、V8を阻んだ憎っ
くきサントリーの主力選手でしたし、正直いまでも、アンチワセダ、アン
チ清宮なのですが、関東学院と鎬を削ったあの時期は、ホントに学生ラグ
ビーもワクワクしてみておりました。
前置きが長くなりましたが、清宮ワセダ発足から、初めて関東学院を
倒して学生日本一になるまでが描かれています。
早稲田程の伝統があると、いろいろとしがらみが多くて、どうしても
組織的な停滞が避けがたい部分があると思うのですが、清宮ワセダに
おいては、驚くほど大胆にそういうしがらみを越えていきます。
アディダスとの提携にしろ、練習グラウンドの移転にせよ、相当な
軋轢があったと思いますが、大胆な改革を行って、しかもそれを大幅な
プラスにつなげる手腕には驚嘆します。
また、そのプレゼンの能力の高さにも言及されていますが、そういった
姿を見ていると、アップルのジョブスを思わせる程です。
残念ながら、ワセダ以降、清宮氏は結果を残せていませんが、何とか
復活して、清宮ジャパンを見てみたい気もします。