文・堺雅人

文・堺雅人 (文春文庫)

文・堺雅人 (文春文庫)

 今や、日本を代表する俳優になられた堺雅人さんの、2005〜2009年
にかけてのエッセイの連載を集めた本です。

 作品で言うと、「新撰組!」の翌年で、「ジャージの二人」や
クライマーズ・ハイ」といった作品で存在感を示しながら、「篤姫
徳川家定役で、決定的なブレイクを果たした時期にあたるようで、
その撮影の時に、こう考えてこうやったみたいなことを書かれている
のですが、他の俳優さんの本をあんまり読んだことがないので、他の
俳優さんがどう考えて取り組んでおられるのかよく知らないのですが、
堺さんってこんなことまで、考えてやっているんだ、と感心させられ
ます。

 「篤姫」の時に、スゴく当時の江戸城の背景みたいなものをかなり
強く意識されていた、みたいなことをおっしゃられています。

 個人的には、「新撰組」の山南敬助を演じておられたのをみたのが、
堺さんを認識した初めての機会だったのですが、その後、「篤姫」の
徳川家定など、メジャーな舞台で大活躍をされているのを見ています
が、どこかいい意味でマイナーな匂いを纏い続けているのが、魅力
だなあ、と思っていますが、如何ですか?