サッカーを「観る」技術/湯浅健二

サッカーを「観る」技術 - スーパープレー 5秒間のドラマ

サッカーを「観る」技術 - スーパープレー 5秒間のドラマ

 先日、湯浅さんがブラジルW杯に関する総括の本を読んだのを
きっかけに湯浅さんのことを思い出したので、ついでに手にとって
見ました。

 最近、あんまりサッカー関係の本の著書を手がけられていない湯
浅さんですが、以前は、結構出版されていて、このブログでも何冊
か紹介しているんですが、この本も2002年2月の出版で、日韓W杯
に向けてサッカーへの関心が高まる中、出版されたうちの一冊なの
でしょうね。

 最近でこそ、こういうサッカー観戦のノウハウ的な本を、若手の
ライターを中心に出版していますが、この頃はこの手の本って珍し
かったんじゃないでしょうか…というのも、日本ではあんまり、
スポーツに「見方」があるという発想がなかったですからね…

 そういうことで、この本はサッカーの「見方」に関する本の草
分け的な存在にあたる本なのですが、湯浅さん自身もドイツに留学
した当初、この本に書かれているような「見方」はできなかった
ようで、やっぱりサッカーの「見方」には、スキルといえるような
モノがあるようですね。

 で、この本は、プレーヤー目線で、こういうことを考えながら
プレーしているんだよ、ということを解説することで、プレーの
展開を読めるようにしようというもので、プレー経験の無いワタク
シのようなシロウトにとっては、ツライ部分もあるのですが、逆に、
そういう風に考えるんだ…と納得させられる部分もあって、面白い
です。

 トルシエジャパン時の日本代表や、ヨーロッパの強豪の懐かしい
面々の意図を垣間見れて、楽しく読めました。