夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集1997-2011 (文春文庫)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/04
- メディア: 文庫
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村上春樹さんが、1997年から2011年の時期に自分の作品について
受けたインタビューを集めた本です。
作品で言うと、『スプートニクの恋人』『アンダーグラウンド』
『海辺のカフカ』『神の子供たちはみな踊る』『アフターダーク』
なんかが取り上げられています。
ワタクシは、村上さんの作品は、エッセイは好きで結構読むの
ですが、小説は何度かトライしたものの、その世界に入り込めず
に断念しているので、あんまりこの本のよい読者ではなさそうです。
とはいうものの、村上さんの「ものづくり」の姿勢を垣間見る
ことができて非常に興味深い内容でした。
作家の方がどのように小説を生み出しているのか、というのは
ひとそれぞれなんでしょうけど、村上さんは、物語が自然発生的
に生まれてくるのを損なわないように寄り添って、見届けるとい
った感じのことを再三おっしゃられています。
当然、作品にする上で、生まれてきた物語を「加工」はされて
いるようなのですが、大きな流れとしては、そのままのようで、
ちょっと衝撃的でした。
よく村上さんの作品は、ジャズのアドリブに影響を受けている
と言われているのを聞いて、全然意味がわからなかったのですが、
そういう意味だったのか、とちょっと納得しました。
ただ、ジャズメンがアドリブでソロのメロディを紡ぎ出すように
村上さんがストーリーを紡ぎ出していた、というのは小さくない
驚きでした。