どこまでやったらクビになるか/大内伸哉

どこまでやったらクビになるか―サラリーマンのための労働法入門 (新潮新書)

どこまでやったらクビになるか―サラリーマンのための労働法入門 (新潮新書)

 労働法を専門とされている大学教授の、会社と従業員の間の法律に
関する著書です。

 大学のセンセイが書かれている割に、クダけたというか、フツーに
サラリーマンをしている我々から見ても地に足の着いた内容で、違和
感無く読めます。

 まあ、内容は労働法に限らず、またタイトルにあるような、労働者
側の不法行為に限らず、会社と従業員の間を律する様々な法律につい
て、実際の判例も踏まえて、グレーゾーンに切り込みます。

 扱われるシーンとしては、経費の不正流用やセクハラ、副業など、
全部が全部当てはまらなくても、ひとつくらいはドキッとすることが
あるようなトピックを扱われています。

 意外だったのが、“経歴詐称”に関する内容なのですが、過少な
“詐称”が違法なのはわかるのですが、過大なものも“詐称”として
懲罰の対象となるんですね…

 そういった身近な会社における法律の軽い読み物として、また、
揚げ足を取られないための予防として、是非一読してみてください。