ネット炎上 職場の防火対策/岡嶋裕史

 昨今、アルバイトの悪ふざけの投稿によって、雇主が廃業に追い込まれて
しまうケースが相次ぐなど、自分が意識しきれないところで、ネット上の
「炎上」が起きてしまい、重大な被害を被るケースが少なくありません。

 そういったリスクを如何に回避するか、というのがこの本の趣旨です。

 こういう話になるとネット社会の特殊性ばかりが強調されますが、そうい
う視点こそが、「炎上」の引き金になっているのではないか、と言う趣旨の
ことをおっしゃっています。

 結局、ネットって相手の顔が見えないから、フェイストゥフェイスだった
ら当たり前にしている配慮を、ついつい怠ってしまいがちになります。

 確かに、ネット上では、やっぱり顔が見えない特殊性ということで、相手
方の対応も変わってきますが、こっち側がフツーの感覚で見て変なことを
しない限り、相手方もそんなに変なリアクションはしないはずですし、少数
の「変なリアクション」があれば、却ってそっちの方が「炎上」してしまう
はずです。

 まあ、そこまで単純な話ではない、という見方もありますが、結局そうい
うところに立ち返ってモノをみることが、絡まった糸を解きほぐすことに
つながるのかもしれません。