会社が嫌いになったら読む本/楠木新

 

会社が嫌いになったら読む本(日経プレミアシリーズ)

会社が嫌いになったら読む本(日経プレミアシリーズ)

 

 

 うつを患って休職された経験を踏まえて、キャリアチェンジされた
人に、その動機やその後の生活についてインタビューされた成果をま
とめた本です。

 会社勤めの多くの人は、早ければ30代後半、遅くとも40代には、自
分はこのままこういう仕事を続けてていいんだろうか、という疑問を
抱くようです。

 きっかけも様々で、そういった疑問を感じつつも勤め続ける人も
いれば、会社を辞めてキャリアチェンジをする人もいるようです。

 楠木さんはそういう疑問を抱く年代を「心の定年」と名付けられて
いますが、これは自分がホントに、いろんな意味で役に立っているん
だろうか、という疑問を抱いてしまうことに起因しているようです。

 その後、自分がホントにやりがいを持って取り組めて、しかも、
人の役に立っているということを実感できることを模索する人の姿
を紹介されて、自分の「再発見」をする過程を紹介されています。

 とかく、若年層の「自分探し」に否定的な意見がもたらされますが、
これって、実は人間の本能的な姿なのかもしれません。