「夜のオンナ」の経済白書/門倉貴史

 

 

 先日、『「夜のオンナ」はいくら稼ぐか? (角川oneテーマ21)』を紹介

しましたが、この本はその続編というか、セックス産業にフォーカスし

て、世界各国の風俗事情を紹介されています。

 相変わらず、扱っているテーマと比較して、乾いた文体なんですが、
いずれの国でも、セックス産業に従事する「オンナ」の人たちは厳しい
環境を強いられていることをうかがわせます。

 特に、途上国で、そういう仕事をしているオンナの人たちは、貧困の
中で、カラダを売るしか術がないにも関わらず、カラダを売ったとしても
搾取されて、ほんのわずかのお金しか手にできない、という救いようの
ない状態だということです。

 日本でも、景気の悪化から状況は悪化しているようです。

 そんな中で、著者が勧められているのが、セックス産業の合法化と、セ
ックス税の導入ということです。

 セックス産業の合法化については、否定的な意見が多いのは否めません
が、人間に性欲がある限りセックスを売り物にする人が出現することは
避けがたいことで、そうであれば、合法にして、そこに従事する人を保護
できるスキームを作ったほうがいいんじゃないかということです。

 また、セックス税については、酒税やタバコへの税など、嗜好品に対す
る税ということで、考えてもいいのかもしれませんね。