誇り/木村元彦

 

誇り―ドラガン・ストイコビッチの軌跡 (集英社文庫)

誇り―ドラガン・ストイコビッチの軌跡 (集英社文庫)

 

 

 ユーゴスラビアのサッカーを追いかけてきた木村元彦
書かれた、ピクシーことストイコビッチの評伝です。

 結局立ち消えになったようですが、アギーレ監督の解任
後、日本代表の監督就任も取り沙汰されたピクシーですが、
実は、ワタクシ、当時はそんなにヨーロッパのサッカー事
情に詳しくなかったので、ピクシーの凄さをイマイチ理解
できていなかったのですが、レッドスター在籍時に、サッ
キ率いる全盛期直前のミランを翻弄した姿や、1990年のイ
タリアW杯におけるユーゴスラビア代表の躍進など、全盛
期のプレーは、まさに“ピクシー(妖精)”そのものだっ
たようです。

 結局、旧ユーゴスラビアの民族間紛争だけじゃなく、全
盛期で移籍したマルセイユ八百長問題など、様々な困難
がピクシーのキャリアを損なってしまうことになるのです
が、それにもめげず、来日して、レベルの低いJリーグで
活躍されるわけで、日本人としてはありがたい話なのです
が、ピクシーがそういった運命に翻弄されずに十全の活躍
をしていたら…と思わざるを得ません。