ドキュメントブラック企業/今野晴貴、ブラック企業被害対策弁護団

 

 

 ブラック企業のやり口とそれに対処するための方策を紹介した
本です。

 ブラック企業は、労働関連の法規に関する知識が少ない若年層
をターゲットとして、そのやり口を展開するということで、対策
として、ブラック企業がどういうやり口で若者を食い物にして、
それが労働法やその関連法規のどういうところに抵触しているのか、
またそういう行為に対して、どういう風に対処すればいいのか、
ということを詳細に紹介されています。

 組織的で悪質な行為でありながら、結構堂々と杜撰に法令違反
をしている部分があるので、ある程度の準備をして法廷闘争をす
れば勝てる可能性は高いということで、“ある程度の準備”の内容
を紹介されています。

 例えば、異様な長時間労働について、会社側は不利な証拠は
出してこないので、ちゃんと出勤退勤時間を記録しておくとか、
パワハラの内容を録音しておくとか、とにかく泣き寝入りをする
ことが、その個人のみならず、日本社会全体としての損失なんだ
という意識をもって、ブラック企業と対峙してほしい、と切に訴え
られています。

 不心得者たちに有為の若者の人生が台無しにされることがこれ
以上ありませんように…