不格好経営/南場智子

 

不格好経営―チームDeNAの挑戦
 

 

 DeNAを立ち上げたられた南場さんによる、DeNAを立ち上げてから、
これまでを振り返られた本です。

 南場さんは、元々マッキンゼーに居られて、企業のコンサルティ
ングをされていたということなのですが、ネットオークションの可
能性を見出し、どこかネットオークションに取り組む企業がないか
と探されている時に、「そんなに熱心なら、キミがやれば?」と
言われたのを天啓として、DeNAを立ち上げられたということです。

 マッキンゼーでも将来を嘱望されるコンサルタントだった南場さ
んなのですが、そんな彼女をしても、実際の起業というのは、ホン
トに大変だということで、この本の中で「クライアント企業に対し
て、偉そうなことを言っていた、あの頃の自分をぶん殴ってやり
たい!」といったことをおっしゃられています。

 また、「やるべき」だと勧めるということと、実際に「やる」と
決断することのとてつもない隔たりについても触れられていて、経
営者の重さというのを身をもって体験された南場さんの言葉の重み
がズシンと響いてきます。

 それで、一旦年収も急降下して、泥水をすする想いをされたとし
ても、それでも起業の面白さというのを強調されています。

 ある意味、究極の起業本と言えるかもしれません。