心を動かす!「伝える」技術/荒井好一

 

心を動かす!  「伝える」技術  五輪招致7人のプレゼンターから学ぶ (SB新書)

心を動かす! 「伝える」技術 五輪招致7人のプレゼンターから学ぶ (SB新書)

 

 

 大手広告代理店で数々のプレゼンをされてきた方が、今や
伝説ともいえる、東京オリンピック招致のプレゼンを題材に、
プレゼンの極意を語ります。

 お仕事でプレゼンをされる方って、結構いらっしゃると
思うのですが、プレゼンに携わる方々って、ついつい何を
伝えるか?というコンテンツの方にばっかり目が行ってしま
って、どう伝えるか?とうデリバリーの方法については、
結構おろそかにしてしまいがちなんですよね。

 でも、プレゼンって、突き詰めれば“人対人”のコミュニ
ケーションの1つの手段なんで、“どう伝えるか?”という
要素の方が、実は重要だったりするんですよね。

 で、“どう伝えるか?”ということについて、戦略的かつ
情感豊かに伝えた東京オリンピック招致プレゼンは、最高の
お手本なようです。

 特に、“ビジュアルハンド”と“表情”の重要性が印象に
残りました。

 “ビジュアルハンド”と言うのは、言ってみれば手のジェ
スチャーなんですが、名をはせた、滝川クリステルさんによ
る“お・も・て・な・し”を思い出す方も多いと思うのです
が(あれを、仕事のプレゼンでやったら、ドン引きですよね
…(笑))、それだけではなく、それぞれのプレゼンターの
効果的な“ビジュアルハンド”を紹介されています。

 またフェンシングの太田選手の“真顔”を始めとして、
プレゼン時に自分で自分の表情をしっかりと把握しているこ
との重要性を説かれています。

 みなさんご自身の“真顔”って意識したことがあります
か?意外と“真顔”を意識して作るのは難しいようで、それ
なりにトレーニングを積んでおく必要があるようです。

 また笑顔も10種類、意識して作れるようにしないといけな
いということです。

 実務的かつ「そこかぁ~!!」と思う意外なツボを突いた、
ホンの一時期ですがプレゼンターとして活動したこともある
ワタクシからしても、実に“使える”本です。