すべてはモテるためである/二村ヒトシ

 

すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)

すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)

 

 

 AVの監督をされている方が書かれたモテ本です。

 といった時点で、モテのためのテクニックを紹介した、ちょっぴり怪しげなイメージを持たれるかも知れませんが、これが実に深遠な本です。

 前々から本や見かけて気になっていたのですが、タイトルもタイトルですし、50歳を伺うオッサンが読むのも恥ずかしいと思ってやりすごしていたのですが、川上さんの『答えはすべて本に書いてある』で紹介されていたので、おおっ!!と思って手に取ってみました。

 この本の元になっている作品は18年くらい前に書かれたと言うことですが、この本を書かれる前に、女性に「こんな本を書くことになって」とアドバイスを求めた時に、「そんなモテ本を読んでいる時点で、ダメ」と言われたということです。

 と言うのも、自分がモテたいと思ったら、自分に何が足りなくて、相手にどういうアピールをするべきか懸命に考えるべきなのに、本に頼って自分で考えることを放棄しているから、ということです。

 そのエピソードをきっかけに、自分で自分のことを考えることが、モテへの第一歩だといいます。

 要は、普遍的なモテる方法なんてある訳がなく、自分を知り、相手を知りその上で適切な戦略を立てて実行するという、至極真っ当なプロセスをモテにも当てはめてみよう、ということで、かなり実践的な内容です。

 しかも、キャバクラで女の子をクドいたり、風俗でエッチなことの「練習」をしてみようということで、いきなり本命相手にクラッシュするより、確率は高まると思いませんか?