何苦楚日記/田口壮

 

何苦楚日記

何苦楚日記

 

 

 先日、奥様の本を読んで印象的だったので、ご本人の本も読んでみたいと思って手に取ってみました。

 裏バナシを先に読んで、オフィシャルな話を後で読むってのもどうかと思うのですが…

 で、田口選手がアメリカに移籍した2002年から2003年のことが含まれています。

 そもそも、この本の元となっている田口選手の「メール」なのですが、日本のメディアがアメリカに渡った田口選手に同行取材したいと申し入れをされたときに、新しい環境で、実績のない選手がメディアを引き連れてしまうことでの周囲の悪影響に配慮し、断る代わりに、メールにて「状況報告」をする、と言うところから始まって、Webサイトでファンにも公開されるようになったと言うことです。

 それにしても、能力から言うと、イチローにも劣らないと言われた田口選手が、契約の内容もあって、「便利」使いされてしまい、メジャーとマイナーを行き来し、かつ、代走や守備固めなど、おおよそ能力に見合ったとは思えない役割を、それでも前向きにこなす…それこそ、タイトル通り、内心では「何苦楚(なにくそ)」と思いながらも、笑いながら、不本意な環境でもプレーする姿勢を保ち続けるのは、本当にスゴイと思います。